当事者抜きの自立支援給付法上程に異議あり! 地域生活の後退を許すな! 第一次対国会行動 2・15〜16 2月大行動報告! |
◆2月15日抗議文提出行動 ◆座り込み行動 ◆2月16日 芝公園集会・デモ ◆政党懇談会 |
2月15日抗議文提出行動報告 |
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文責:尾上浩二(DPI日本会議) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「当事者抜きで決めるな!」「自立支援法は一から見直せ!」とのシュプレヒコールが厚労省前に響き渡る。 |
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昨年10月に「グランドデザイン案」が出されて、わずか3ヶ月の「議論」の後、法案を国会上程するという強硬なスケジュールで進められてきた。その間、私たちは「私たち抜きに私たちのことを決めるな!」を合言葉に、連日、厚労省前でのビラまきやアピール行動を行ってきた。だが、そうした私たちの声に耳を傾けるられることもなく、2月10日に閣議決定−国会上程がなされた。1200名以上の仲間が集まりアピールが繰り広げられる中、呼びかけ団体による代表団で抗議文提出行動を行った。 |
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「去年10月にグランドデザイン案が出されて以降、障害者の地域生活に与える影響、問題点を提起してきた。だが、2月10日に国会に法律が出された。そのことに対して怒りをもって抗議する」との横山代表の冒頭発言に続いて、抗議文の読み上げを行った。 |
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厚労省側出席者の中に、12月交渉時に「精神障害は生活習慣病等と同じで、糖尿病の人にも3割負担してもらっている。精神障害だけ、負担をまけてほしいというのはおかしい」との暴言を吐いた者がいた。そのため、その発言の意図を問い質した。 「精神障害者を取り巻く、偏見や差別についてどう思っているのか」「糖尿病の人たちも医療助成を求めているのに、そのことを無視している」との声が続く。そうしたやりとりの中で、「精神障害者に対する差別があるとするならば‥」と言った発言が厚労省側からあり、さらに紛糾した。「差別があるとするならば」との発言から、差別実態に対する認識の欠如が見て取れる。グランドデザインや「自立支援法」が、そうした差別の現実を無視してつくられたということが、こうした発言の背景にある。 |
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続いて、これまで私たちが提起してきた7点の要望項目について再提起を行った。ピープルファーストの仲間からは、「ガイドヘルプが使えなくなるのは困る。また、ケアマネジメントということで、自分たちの知らない人が突然来ても役に立たない」との提起があった。厚労省が考えている「行動援護」は、今サービスを使っている人のどれくらいが対象になるのかと聞いても、「今検討中だが、かなり重度の人だけになる」との回答。 |
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認定審査会についても、「昨年12月の交渉では、認定審査会の役割は障害程度区分の判定で、その判定を勘案事項の一つにして市町村がサービスを決めるとの回答があった。しかし、今回の法案では長時間サービスの利用者の審査を審査会が行うことになっている。うそをついたのか」との追及の声が上がった。さらに、「障害者本人と会ったこともない人がどうやってサービス量を決めることができるのか」との提起に対しても、「認定審査会の構成や運用は、今後の検討課題」と答えるのみだった。 |
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さらに、「グランドデザインが出た時には、障害原因や種別を超えてということが言われたが、結局、現行の障害者手帳所持者だけが対象になっている。少なくとも、支援費の時のように、手帳所持者以外にも市町村が必要を認めた者も対象になるのか?」と、難病の仲間からの切実な提起に対しても、「どういう人までを対象にするかも、まだ決まっていない」との対応だった。 |
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以上のように、曖昧なままの回答に終始した。厚労省は、「法案は枠組みだけだから、具体的なことは政省令の段階で検討する」と言い抜けるつもりかも分からないが、肝心な点を曖昧にしたまま法案上程が行われたこと自体が大きな問題である。 あらためて、当事者抜きで法案上程が行われたことの問題を確認し、抗議の座り込み行動に入ることを宣言して、抗議文提出行動を終えた。 |
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座り込み行動報告 |
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文責:辻直哉(愛知県重度障害者団体連絡協議会・事務局長) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2月15日、抗議文を提出した後、厚生労働省前で報告会が開かれた。その内容は、非常に理不尽な内容・・・。みんな、ざわめき、憤りと熱気がこもる。その勢いが、そのまま座り込みとなだれ込んだ。夕方六時、この日の天気は下り坂、予報では、夜中から雨が降るという。そのことは、みんなが知っていた。それでも、誰も帰ろうとしない。寒さとの耐久戦とマイクによる抗議行動が続く、みんな、切実だ。そんな中、ピープルファーストのドラムと歌が響く。その歌は、人間としての魂であり、明るいようで、悲しみと不安の言いようもない叫びだった。誰もいない官庁街に、障害者の悲鳴のように響きわたる。またこの歌は、無言で座り続ける者の心叫を代弁していた。 |
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22時過ぎ、気温は、推定5度以下、生命に危険が生じる状況。事務局からは、深夜の座り込みに対しての危険を呼びかける案内が、繰り返し行われる。それでも、危険をかえりみずに、座り込みを続ける者が、200名前後いた。 |
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23時頃、名古屋のAJU自立の家から、毛布とあったかい豚汁が配られた。今まで凍えていた者が一気に群がる。気力だけで座り込みを続けていた者にとっては、唯一、魂と体が生き返ることができた結果であろう。だが、ほんの一瞬だけ一時あり、この後、ここまで壮絶になるとは誰も予想しなかったであろう。 |
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深夜になっても、依然として、寒さに耐えるため体内から熱を絞り出すようにピープルファーストの歌と抗議の訴えが続く。 |
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抗議行動が、一段落した午前3時頃、気温は、すでに0度前後、みんな意識がもうろうとしていた。なぜか、体が揺れていた。それは、本当の地震だった。気象庁発表、震度3。なにか、これからの障害者福祉を象徴しているような、不気味な揺れであったと感じる。 |
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午前4時、厚労省の建物にぶつかった風が向きを変え、真下にいるみんなの体力を容赦なく奪い取っていく。また、追い打ちをかけるように、最悪の雨が降り始めた。かろうじて、迅速な支援者たちによって、体力がある者は、仮設テントへ、その他は、待機していたリフトカーへ避難し、なんとか難を逃れることが出来た。 |
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明け方午前7時、朝の出勤に対応した抗議行動とビラまきに着手、当事者も支援者も気力だけで動いていたのではないだろうか。その後は、仮設テント等を撤収し、16日のデモ行進に合流した。 |
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最後に、ここからは、私の考えであるが、今回、凍死するといった人は出なかった。だがなぜここまで、命の危険を代償にしてまで、座り込みをしなければいけないのか。私たちは、「地域で生活したい、そのための支援」ただ、これだけである。だが、今だからこそ、やらなければ、この先必ず、後悔するであろう。私たちに残されたもの、それは、思いつき、考えついたもの、少しでも可能性があるものについては、徹底的にやっていくしかないのではないだろうか。それは、「障害者が地域に存在し、地域で生きる」そのことをみんなに分かってもらう、そんなただ当たり前のことに、闘い続けなければならない。 |
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2月16日 芝公園集会・デモ報告 |
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文責:平下 耕三(自立生活夢宙センター) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
夜中には、地震。朝からは大雨が降り続く中、再び芝公園に全国から2,000名近くの仲間が集結した。10月に比べ気温も低く、顔に当たる雨が冷たく、その雨を風が凍らせる。そんな悪天候の中、嵐のデモ・Part2がスタートした!! |
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集会が始まる頃には、皆震えていた。集会は、CIL東大和の海老原さんの進行により始まり、実行委員長のあいさつ、呼びかけ団体からのアピールが続き、最後に皆が一丸となりシュプレヒコール!! |
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今回の闘いは・・・ 障害者自立支援法案を、我々の声を聞かずに国会へ上程されたことへの厚労省に対する抗議デモを行った。衆参両議員への議面請願デモは今までの闘いにはなかった行動として、隊列を組み、いざ!! 国会へ!! |
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議面会館に到着するまで、隊列が長くなり予定より30分遅れてしまった。会館前では、雨カッパ姿の衆参両議員が並び、我々を待ってくれていた。ある議員から、「このような雨の中、皆さんは命がけで行動されています。我々も皆さんの行動を受け、きちんと与党に対しても意見を述べていきたいと思っています。」 |
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今回この議員の発言のように、我々の声が少しは伝わったように思う。まだまだ、これから次なる闘いを皆で考えていかなければならない。もっと政治と連動した動きを作っていかなければならない。どうすれば我々の声が届くのだろう・・・ |
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一人一人が考え、行動していく事で、我々の魂が皆に伝わっていくよう、我々の闘いは続くであろう・・・ |
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シュプレヒコール!!! 我々の権利を勝ち取るまで、最後の最後まで闘うぞ!! |
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政党懇談会報告 |
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メインストリーム協会 佐藤 聡 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
今回の大行動では、国会請願デモと並行して、政党別懇談会を行った。15日は共産党、16日は民主党、公明党、社民党と合計4つの政党と懇談会をもった。時間的には民主党が1時間、それ以外の党は30分で、[1]パワーポイントを使って障害者自立支援法の問題点についての説明(DPI尾上さん) [2]身体・精神・知的・難病の参加者からの発言 [3]議員からの質疑 という3点で進めた。 |
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15日の共産党との懇談会は、大行動が始まる前だったため、こちらからの参加者は15名程度だったが、16日は約100名が参加し、当事者の熱気に包まれた。 |
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共産党は、党政策委員長の小池晃議員をはじめ2名の議員が参加してくださった。民主党は、直前に党の厚生労働部会が開かれていたこともあり、19名の国会議員が参加してくださった。また、公明党は党の厚生労働部会長の福島豊議員をはじめ3名の議員が参加してくださり、社民党は政策審議会長の阿部知子議員が参加してくださった。 |
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全体的を通して、尾上さんのパワーポイントの説明は好評で、具体的な問題点がイメージしてもらえたようである。また、これまでは、障害者自立支援法の説明は厚労省の職員の説明だけだったようで、今回の我々当事者の説明は新鮮であり、問題点に気づいてもらえたようである。実際に当事者と国会議員と直接議論する機会はなかなかないので、こういう機会は非常に有意義だと感じた。各党ごとの懇談会の様子は、メモ程度ではあるが下記にまとめた。 |
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なお、今回は、自民党にも懇談会の申し入れを行ったのだが、残念ながら設定してもらえず、非常に残念であった。しかし、法案の審議入りは5月の連休明け頃のようなので、それまでに懇談会がもてるように働きかけてゆきたい。 |
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