1.16 障害者の地域生活を確立する全国大行動実行委員会 厚労省交渉・行動報告


去る1月16日、障害者の地域生活を確立する全国大行動実行委員会では障害者自立支援法政省令・施行に関する要望書を厚労省に提出し交渉を行った。当日は実行委員会の呼びかけ団体それぞれの代表者と各障害種別団体、地方団体から構成される30名の交渉団を組織し厚労省との協議に臨んだ。厚労省の正門前では寒風吹きすさぶ中、全国から約400名の仲間達が集まり、厚労省に要望の声を上げながら交渉の行方を見守った。

 「当事者抜きの政省令・法施行は認められない!」法律は昨年10月31日に成立、11月7日に公布され、制度の詳細は主管課長会議などを通して少しずつ明らかにされてきてはいるが、まだまだ不明確な部分、検討中とされている部分が多く残されている。今回の交渉は支援法の制度の詳細を決めていく政省令や目前に迫った施行に対する私たちの要望項目をまとめ、9ページの要望書に基づき交渉が進め、厚労省側はそれぞれの分野の担当係長クラスが15名出席した。

 交渉は多くの要望項目の中から障害程度区分・審査会の問題、重度長時間サービスの問題、移動支援・行動援護の問題、グループホーム・ケアホームの問題、精神障害者のサービス・自立支援医療の問題、負担に関する問題の中から重点項目に絞り、厚労省側の現時点での見解を追求をしていったが、多くの事項に関して厚労省側は曖昧な回答や「現在検討中であります」という回答を繰り返した。

 そうした中でも新たに判明したこととして、重度長時間の対応に関しては国庫負担基準区分の流用を認める方向で検討していること、重度者の数が突出した小規模市町村に対する支援策を国庫負担のしくみとは別に検討していること、社会福祉法人減免は地域内に社会福祉法人があっても対応できるサービスを提供していない場合はNPO法人でも減免が可能であることなどが明らかになった。

 交渉は予定されていた2時間を30分延長し続けられたが、重点項目を絞り込んで交渉のテーブルについたにも関わらず、限られた時間の中で私たちの要望する全項目に言及し厚労省の見解を追求することは難しく、時間が足りず消化不良のまま次回年度内に再度の継続交渉を行うこととし終了することとなった。

 秋の国会前から再び厚労省に場所を移した多くの仲間達が交渉を見守り、障害者の地域生活を後退させてはならないと次々に声を上げた。法律が通っても制度が変わっていこうとも私たちの地域生活は私たちが勝ち取っていくものであり、私たちの闘いに終わりはない。交渉団の報告を聞き、最後にシュプレッヒコール。2006年最初の行動が終わった。

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