『季刊 福祉労働』150号記念講演会&シンポジウム開催のご案内
『季刊 福祉労働』は3月25日刊で150号を迎えました。1978年12月の創刊以来38年間、出版界をめぐる厳しい状況の中で続けてこられましたのも、読者・執筆者の皆様方のご支援と、障害当事者運動、そこに関わる方々、共に学び・働き・暮らす社会をつくるために現場で奮闘されておられる方々、様々な問題の検証、情報・知見の提供をしてくださる研究者の方々のご協力のお蔭と、心より感謝申し上げます。
本誌は、障害の種類・程度によって障害児を特殊(現・特別支援)学校・学級に振り分ける、養護学校義務化の全国実施(1979年4月)に反対し、障害があってもなくても、地域の学校で共に学び・育ち合うことを求める障害児者、親、教員・保育・福祉・医療関係者など、広範な市民運動を結ぶメディアとして創刊されました。以来38年間、本誌は、障害者が分け隔てられることなく、地域社会で共に育ち・学び働き・暮らすインクルーシブな社会をめざす障害当事者の活動と、親、教育・保育・福祉・医療関係者、研究者、市民、行政の取組みと情報の交流をはかり、また海外の障害当事者運動や法制度の紹介に努め、具体的な政策提言をしてまいりました。
この間、障害政策においては、障害福祉サービス、アクセスに関する設備・ハード面での整備、所得保障、障害者雇用、欠格条項の見直し・差別解消法と合理的配慮規定等々、障害のない者と比べての完全な平等には程遠いものの、一定の前進があったと評価できるかと存じます。
しかし、その一方で相変わらず変わっていないのは、障害ニーズによって分ける教育(特別支援教育)であり、先進国中で最多・最長と言われる精神科入院の実態(閉じ込めの医療)です。
そしてこの間の取組みにもかかわらず(あるいは取り組みの成果としての地域福祉の整備の結果)、早期療育・発達支援、特別支援教育、放課後等デイサービス、卒後のデイセンターや就労移行支援、特例子会社等々、特別な支援を特別な場で行う「障害児者専用」の場・サービスが充実すればするほど、分離が多様化・早期化しています。
そこで私たちは、養護学校義務化反対運動の原点に戻り、下記のように本誌150号記念講演とシンポジウムを企画いたしました。
『季刊 福祉労働』150号記念の講演会・シンポジウム
日時:2016年5月22日(日) 午後1時~5時(開場:12時30分)
場所:東京しごとセンター地下講堂 東京都千代田区飯田橋3-10-3(JR飯田橋東口、地下鉄東西線・南北線・有楽町線、大江戸線飯田橋駅下車)
プログラム
午後1:20~2:10 記念講演:堀智晴さん(元大阪市立大学教授)
「より早期からの多様な分離が進む中で共に学び・育つ保育・教育の現状と展望」
2:10~4:40 シンポジウム:「より早期からの多様な分離が進む中で共に学ぶ経験をどう伝えていくか」
平本 歩さん (バクバクの会・編集長 人工呼吸器ユーザー)
梅村 涼さん (地域の小・中学校で学び、3浪3留で高校を卒業、現在、西東京市で自立生活)
海老原宏美さん (NPO法人自立生活センター東大和理事長、呼ネット副代表)
柴田靖子さん (2児の母親、水頭症協会「ぱどる文庫」編集長)
宮澤弘道さん (都内公立小学校教員)
資料代:1000円
情報保障:PC文字通訳、手話通訳、資料テキストデータ提供
問い合わせ先:福祉労働編集部 小林
株式会社 現代書館
〒102-0072 東京都千代田区飯田橋3-2-5
tel:03-3221-1321 fax:03-3262-5906
e-mail:fukushirodo@gendaishokan.co.jp
ご参加希望の方は、お名前/ご住所/お電話番号/メールアドレス/所属団体/情報保障の必要な方はその旨を ファクス 03-3262-5906 か メールfukushirodo@gendaishokan.co.jp にて5月20日までにお送り下さいませ。
多数のご参加、お待ち申し上げております。