ネパール被災障害者支援0717

当会では引き続きネパール被災障害者支援金を募集しています。みなさまのご協力をお願いいたします。

■ネパール被災障害者救援基金受付口座についてのご案内

東北関東大震災救援本部は、2014年度末で活動を終了することとなっていますが基金の専用口座の開設手続きにはたいへん時間がかかるため、今回、救援本部の口座で「使途限定」で受け入れいたします。

(1)郵便振込の場合は
口座番号:00140-7-429771
口座名義:東北関東大震災障害者救援プロジェクト

*通信欄に「ネパール被災障害者救援基金」とお書きください。

(2)銀行振込の場合は
ゆうちょ銀行 〇一九(ゼロイチキュウ)支店
口座番号:(当)0429771
口座名義:東北関東大震災障害者救援プロジェクト

*お振込みの際は、「ネパール被災障害者救援基金」へのお振込みであることを
全国自立生活センター協議会までご一報ください。

 

CIL活動中!救援と復興 2ヶ月間のインパクト

2015年4月25日、ネパールでマグニチュード7.9の大地震があり、多くの地域が被害に遭いました。人口が密集した首都カトゥマンドゥを始め、シンドゥパルチョーク、ゴルカ、ヌワコット、ダディンなどの地域が最も影響を受けました。また、このようなとてつもない震災に対応できるような基礎的インフラや、救援物資の整っていない辺境地域も被災しています。ほぼ百年間で最悪の自然災害です。最新の統計では死亡者数は8,943名にのぼり、重傷を負った人やがれきの下敷きになった人があふれています。最新報告によると負傷者数は22,059人となっています。人々は、今回の地震で、無数の命を失うとともに、家や地域コミュニティ、生きる糧をも失いました。死者の中には、辺境地域で亡くなった46名以上の障害者や、未だに行方不明の方も含まれています。今回の地震で、12,000人の障害者が被災したと言われており、2,000人が負傷し、そのうち600人が脊椎損傷を負ったと言われています。障害のある親の亡き後、その子どもたちも悲惨な状況に追い込まれています。中には亡くなったり、行方不明になった子どももいます。このように悲惨な地震により、恐るべき多くの人命、財産、動物が失われたと言えます。
私たちの国ネパールとその国民は、この災害を生き延びるため、可能な限り全ての支援を必要としています。地震で一番最初に被災するのは障害者です。インフラ、安全な場所、救援物資、介助者サービス、車いすが不足しているため、おびただしい数の人々が現在も危機に瀕していますが、この状況を変えることはできます。多くの地域で救済が待たれており、被災者の状態は予想以上に厳しいものです。他の人たちと同様に、障害者も家族と一緒に、空き地にテントを張って屋外避難しています。しかし、テントの数が限られているので、夜間や雨が降れば状況はさらに悪化します。ネパールには、車いすユーザーが使用できる公共のトイレ、公共交通機関、インフラはほとんどありません。誰もが食料危機を恐れて食料を備蓄しているので、食料品の市場価格が高騰しています。政府からの救援資金も全ての地域に十分に届いていません。
また、多くの人が地震で負傷し、障害を負っています。障害者の住居も多くが全・半壊していることがわかりました。屋外で暮らすうちにパニックに陥り、いますぐ救援を必要としている人もいれば、ホームレスになってしまった人もいます。住居にひびが入っており、今でも微震が続いているため、怖くて家の中に入れない人もいます。

障害者自立生活センター・カトゥマンドゥ(CIL)は、2015年4月25日の大震災と、5月12日の大地震によって被災した障害者とその家族や子どもに援助の手をさしのべるべく、この2ヶ月間不休で働き続けてきました。

ジャウラケルにある障害者のための仮設避難所
CILカトゥマンドゥは、地震の被災者を特定したため、彼らの救済に踏み出しました。CILはすぐさま国立動物園の前にあるジャウラケル・サッカー場にテントを設置しました。CILの仮設テントには、カトゥマンドゥ、ラリトプール、バクタプール、シンドゥパルチョーク、ダディン、ネワコット、ラムタンなどから来た80名の障害者とその家族や子どもが避難しました。彼らの多くは車いす利用者で、ポリオ、脊損、CP、切断、盲、精神障害などをもっています。

テントはネパール赤十字社が設置してくれました。また、食料品、毛布、ベッド、尿道用カテーテル、医薬品、その他被災者がすぐさま必要とする物品を配布するために、ミッション・イースト・ネパール、エンゲージ、日本メインストリーム協会、FNCCI、その他ネパール国内や国際社会の個人の支援者の方々が支援してくださいました。当初数日間は移動式のトイレがなく、動物園のトイレを利用していましたが、車いす利用者が使える形態になっていないため、苦労していました。CILカトゥマンドゥは、強力な資金的な裏付けがない中、右往左往しながらも、支援に踏み切りました。CILは、メインストリーム協会とパキスタンのマイルストーンの支援を受け、移動式トイレを設置することができました。

ラリトプールのチャサルにある新しい避難所への引っ越し
CILカトゥマンドゥは、ジャウラケルに滞在している地震被災者の新居を探してきました。その結果、35人の障害者が、CILの支援を受けて賃貸の部屋に引っ越しました。残る45人は、ラリトプールのチャサルにある新しい避難所に移転しました。この新しい避難所には、ネパール赤十字社が設置したテント10張があり、トイレやキッチンも完備されています。住居を完全に失った障害者や、新居を探すのが困難な障害者が、この新しい避難所に引っ越しました。国内外からの支援を受け、CILが食料品、飲料水、ボランティアを提供してい

車いすと救援物資の配布
CILカトゥマンドゥは、72台の標準タイプの車いすを地震の被災者に配布しました。配布された車いすは、全国自立生活センター協議会(JIL)とネパール政府の支援を受け、パキスタンとネパールで製造されたものです。CILは、この他にも食料品、毛布、ベッド、尿道用カテーテル、医薬品、その他地震の被災地に住む被災者がすぐさま必要とする物品を配布しています。救援物資は、100人以上の障害者に配布されました。また、被災者が必要な時にすぐ使えるようにと、100名の障害者に対し1,500ルピーずつを提供しました。

尊厳のある救援
CILは、食料品の入ったファミリーパックを、障害者の家族200組に配布しました。ファミリーパックには、食料品:米、豆類、油、砂糖、麺類、砕いた米、石けん、浄水タブレット、衛生的なカテーテル、ウロバッグ、その他のアメニティが入っています。
ピアカウンセリングと精神的・社会的サポート
1. CILは、仮設の避難所キャンプに住む障害者の精神的・社会的ニーズに応えるため、32名の障害者に対しピアカウンセリングを実施しました。
2. CILは、日常生活支援をする介助者と精神的・社会的救急に対応するカウンセラー9人を動員しました。

レクリエーション活動
CILは、フォーシーズン・ツアー・トラベルの支援を受け、ゴダウォリへの日帰りツアーを実施しました。避難所で生活する障害者たちが、ピクニックやスポーツを楽しみました。ジャウラケル国立動物園も、地震被災者を動物園に招待してくれました。また、マンダラ劇場は、レクリエーション活動として、被災者を劇場へ招待してくれました。

アドボカシー活動
CILは、ネパール政府や国内外の組織に対し、定期的にアドボカシー活動を行っています。CILは、地震で被災した障害者を支援するよう要請しています。CILは、女性・子ども・福祉省、国家計画委員会、財務省、JICAネパール、(在ネパール)日本国大使館、赤十字社などの組織とも度々会合を持ちました。また、CILは嘆願書を作成し、ネパール政府、国際NGO、国連機関、銀行、私企業に対し、精神的、技術的、資金的支援を要請しています。

アウトリーチ先
カトゥマンドゥ、バクタプール、ラリトプール、ダディン、ヌワコット、シンドゥパルチョーク地区

パートナー/支援者
CILが障害者へのアウトリーチ活動を実施できるのも、以下に示した国内外のパートナーの皆さまの寛大な支援と団結のお陰です。
1.ネパール赤十字社
2.日本メインストリーム協会
3.全国自立生活センター協議会(JIL)
4.スウェーデンSTIL
5.ミッション・イースト・ネパール
6.アメリカのスーザン・ヘンダーソン
7.ポート・ライト・ストラテジー
8.香港のジャッキー・チェン
9.パキスタンのマイルストーン
10.台湾「新活力」
11.エンゲージ
12.ネパール韓国協会

詳細はこちらから

ご支援・ご協力いただける方は、お気軽にお問い合わせください。
障害者自立生活センター CILカトゥマンドゥ
Mr. Krishna Gautam  クリシュナ・ゴウタム(男性)
Secretary General, 事務局長
Jwagal-10, Kupondol, Lalitpur, Nepal
info@cil.org.np
http://www.cil.org.np

翻訳協力:大野純子さん(沖縄県自立生活センター・イルカ)