自立生活運動史“社会変革の戦略と戦術”
当事者運動のモデルとしての自立生活センター(CIL)は、社会の最も底辺におり他人の支援がなければ地域で暮らし続けることができない重度の身体障害者たちが、その必要とする介助サービスや生活資金としての年金、手当などの制度の整備、公共交通機関の利用権を求めて繰り広げた三○年にわたる運動の歴史をもっている。社会に障害当事者のニーズの存在を伝え、それを国の制度にまで持ち上げていく過程は、他の社会運動にとっても参考になることであろう。ニーズが存在する限り必ず最後には社会の認識が変わり、そのニーズを受け止める基盤が形成されていくものである。「運動なきところに変革はなし」と考える所以である。
<目次>
まえがき
第Ⅰ部 自立生活運動史
第一章 自立生活運動とは何か
第二章 ヒューマンケア協会発足前の全国の状況
第三章 ゼロからの出発―発足時の地域の状況
第四章 国の障害者政策改革のための運動
第五章 国連の障害者権利条約と障害者制度改革
第六章 自立生活運動のアジア、アフリカ、南米への展開
終わりに ユーザーユニオンについて―ニーズ中心の福祉社会へ
第Ⅱ部 ヒューマンケア協会―ヒューマンケア協会の10年と八王子の当事者運動
第一章 前夜
第二章 自立生活センターの誕生と展開
第Ⅱ部 インタビュー 自立生活運動の裏側
第一話 自立生活運動は何を目指したか
第二話 自立生活センターの運営理念
第三話 アクセス保障と介護保障
資料 自立生活運動史年表
発行 | 発行:現代書館 著者:中西 正司 |
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定価 | ¥1,700 |
サイズ | 単行本 258ページ |
備考 |